オーバーホール(以下OH)とは

防水ハウジングの仕組みとして、水がハウジングの内部に侵入しないようにOリング(オーリング)と呼ばれるドーナッツ型のシリコンゴムをパッキンとして使用しています。
ボタンやボディーの合わせ等、様々な個所に使われており、まさに防水の要と呼べるのがOリングです。
しかしながら、Oリングはゴム製品ですので車のタイヤと同様に、使用してなくても劣化していきます。
直射日光・乾燥した状態が続くとOリングにヒビが入り防水機能が失われてしまいます。
そこで必要になってくるのが、Oリングを交換するOHです。
ハウジング内部に水が入り、大事なカメラとデータが失われる前にOHをご利用下さい。

当社で行うOH作業とは、防水に関係したOリングが取り付けられている箇所を一度分解し、新しいOリングへと交換し、再度組み立てる作業です。
ありとあらゆる箇所にOリングが付いてるので、ほぼ全てのパーツが取り外されます。
組み立てる際には、バネやシャフトなどの金属製品のサビを落とし、こびり付いた塩を清掃、細かな部分にまでグリスアップを行います。
もちろん、最後に耐圧テストと動作テストを行い、安全を確認します。
水没するリスクを極力抑え、安心してダイビングを楽しむためにも、定期的なOHをお願いします。

OHを行う頻度について、当社では1〜2年に一度を推奨しています。
ご自身でメンテナンスをされていても、目に見えない箇所にサビや塩溜まりが発生しOリングを傷つけてしまう可能性もあります。
入念にメンテナンスをされていても、ご自身でのメンテナンスには限界があります。
定期的なOHを是非ともお願い致します。

注意事項
OH作業で行うのは防水機能に関係した場所に限定されます。
傷のあるレンズ・剥がれてしまったシール・動作が不安定になってきたギア類・紛失した小さなパーツなどは基本的には対象外となります。
防水機能に関連しない消耗品等のパーツは、基本的には注文を受けなければ交換はしません。
有償での交換となりますので、必要な場合は見積りの際にお申し付けください。

また、OH作業において塗装の一部が剥がれる場合が有りますが、OH作業により避ける事が出来ないため保証は致しません。